不意打ち試験のパラドクス |
「来週のある曜日の朝九時から試験を行う。曜日がいつになるかは教えない。つまり,私が行うのは不意打ち試験だ」
週末,ある学生が考えた。
「木曜になっても試験がなかったとしよう。この週に試験があるということだから,金曜に試験があると予想できる。
しかし,それでは不意打ち試験ではなくなってしまう。
すると,先生は木曜までに試験しなくてはいけないことになる」(金曜日の可能性の除去)
彼女はさらに考えた。
「水曜になっても試験がなかったとしよう。金曜の可能性はないから,試験は木曜ということになる。
しかし,それではやはり不意打ち試験にはならない。
すると,先生は水曜までに試験しなくてはいけないことになる。(木曜日の除去)
以下,水曜,火曜,月曜と同じ議論ができる。
ということは,先生は来週試験できない,ということになる。
なぜなら,どの曜日の試験も不意打ちではなくなるから」
翌週水曜日の朝9時,教員はおもむろに試験問題を配った。
彼女は不意打ちを食らった!
(http://www.wischik.com/lu/philosophy/surprise-exam.html参照)
彼女の推論のどこかに誤りがあったことになる。
どこだろう?