マゼール/ウィーンフィルのマーラー交響曲全集 |
1984年に,このコンビによる7番のライブをFMエアチェック,愛聴。あわせてCDを購入。
その後,4番,9番,1番と購入。
1番にはかなり違和感をもったが(私はワルターの1番に慣れていた),他はすべて気に入った。4番はどなたも認める名盤。
9番を最初に聴いたとき,第1楽章に驚いた。それまで聴いてきた曲と大きく異なっていた。現代音楽顔負け。シェーンベルクが激賞したそうだが,マーラーの「詩と真実」かと納得。
私はマーラーでは3番と7番が好物。
7番は「難解」という人が多いようだが,マゼールの演奏で入ったせいか,大変魅力的な曲という感想しかもたない。
3番はレヴァイン/ボストン響で実演を聴いたことがある。最高の曲の最高の演奏と思った。
所有するCDとかなりかぶるのだが,ビンボウな私が今回全集の購入に踏み切ったのは,何といってもその安さ。14枚組CDがアマゾンで2863円!ウィーンフィルのマーラーデジタル録音全集がこの価格とは,と驚く。
他にもすぐれたマーラー全集,名盤があるのだろうが,私はウィーンフィルが味わえるこの全集でOK。
クリムト風ジャケットも私の好み。先日購入のメータ「復活」も期待通りだったし,何かトクをした感じで,かなり気分がよい。
久しぶりに9番/10番を聴いた(昔購入したCD)。自然なテンポ,リズムよし。カーステレオでも「楽しく」聴けるのにびっくり。ライナーノート指摘のように,たしかに「驚くべき均衡と緊張度の高さ」をもつ演奏だ。私にとって他は無用のレベル。
追記
5番を聴き直した。ソニーCDwalkman+ゼンハイザ―のイヤフォン。カーステレオではだめだったが,CDwalkmanでは妙なる音楽。これなら名盤とうたわれる4番とそう遜色がない。5番はインバル,フランクフルト饗のCDの記憶に残っているが,音楽を楽しむという点ではマゼール盤も魅力的(ベターかも)。3番も聴いたが,今のところよく聴けていない。残念。/今夜は2番を聴き直している。CDwalkmanの威力か,なぜか魅力的なマーラーが聴こえはじめた。これなら7番クラス。マゼール・VPOの演奏を「ウィーン世紀末風」,「耽美的」と表現する方がおられるが,たしかに爛熟風の演奏。私は大好き。素晴らしい。/1番について違和感をもったと書いた。先日カーステレオで聴いたところ,けっこう楽しめた。不思議。/気を取り直して今夜は3番の後半を聴く。ほとんど望みを失っていたのだが・・長大な最終楽章の美しさにびっくり。マゼールは,オーケストラに,ほとんど止まりそうな遅いテンポを要求している。ウィーンフィルは失速することなく,美しい曲想をゆっくりじっくり紡ぎ出していく。すばらしい名人芸。退屈の正反対。くりかえし聴きたい。ウィーンフィルの魅力全開。/今夜は6番。昔シノ―ポリのライブ録音を聴いた。残念ながら,楽しめなかった。以来敬遠。マゼールの演奏ー端正でウィーンフィルが美しい。名曲,名演奏。これで,5-6-7とつながった気分。私の考えでは,現在のところ(8番未聴,10番よく聴いていない),本全集の名演は(慎重に言えば),4,5,6,7,9。イギリスAmazonを見る機会があった。この全集をウィーンフィル150周年版とうたっていた(1992年がウィーンフィル創立150周年)。ウィーンフィルの実力,魅力を知らしむるに十分な演奏群だ。/久しぶりに3番のDisc1(前半楽章)をとりだしCDウォークマンで聴いた。別の仕事をしながらの「ながら鑑賞」。飽きさせない、魅力的な演奏であることを発見。遅めのテンポが「不評」と記憶しているが、ウィーンフィルの魅力は健在。他のCDと同じ高い水準の演奏だ。
追記
マゼール死去のニュース。熱烈なというわけではないが、私は彼のファンだった。一つの時代が去った思いがする。
追記
「夏はマーラー」ということばを思い出して、手元にあったT・トーマスのマーラー3番(ロンドン饗)を聴いた(カーステレオ)。第6楽章はやはり美しい。繰り返し聴いた。最高の音楽。
追記
別の夏。マゼールのマーラー7番を久しぶりに聴く。私のDenon+PAM3ではオーケストラがうまく鳴らないのだが、マーラー7番は別格。ウィーンフィルの「夜の歌」が美しく流れる。繰り返し聴いている。麻薬的。追記 1984年のライブ放送のテープをどなたかがアップしていた。https://www.youtube.com/watch?v=ywc8icOK7tc 素晴らしい。当時CDをもとめたときの印象では、ライブの方が少しよいかな、だった。