「大名やくざ」シリーズ |
「大名やくざ」第二巻読了。「第一話」が痛快。そのあと、小じんまりした話が続く、「妻はくノ一」にも見えたパターン。最後の「第四話」で再び痛快モード。「大名やくざ」の虎之助を読んでいて、私の先輩または畏友によく似ていることに気づいた。彼は剣客商売の「小兵衛」に似ていると思っていたのだが、どちらかといえば虎之助だ。学生時代、神楽坂に入りびたりだった、などという話をよく聞かされたものだ。(もちろん環境は異なるが)気風、行動が虎之助そのもの。さては、どちらかの若親分だったのか!?「第一話」に戻ると、これは痛快中の痛快。なかなか秀逸なおちょくり話だ。わらいを追求する人はこのくらいやってもらいたい。
大名やくざ6 「虎の尾を踏む虎之助」を読んでいる。快調、痛快。著者はこじんまりしたなぞ解き話が好きだが、このシリーズではそれを抑えていて、なかなかよい。虎之助に影武者登場、久留米お国入り。電光石火の働きで、つり天井その他で待ち構える国本派棟梁2名を退治、江戸にもどり、丑蔵一家つぶしをねらう万五郎一家退治のかまえ。母親の辰親分のキャラも痛快。著者はもしかするとこちらの世界に縁があるのでは?とおもわす痛快ぶり。度を超したおちょくりがあざやか。たしかに、「妻はくノ一」の鳥居耀蔵、本シリーズの綱吉、柳沢吉保などおちょくられて当然の歴史キャラ。
大名やくざ8 「将軍、死んでもらいます」読了。とりあえず完結。非常におもしろいシリーズ。ここでオワリはないでしょう、という感想。出版社は「人気爆発の痛快シリーズ、堂々の第1部最終巻」と書いているから、続編が期待できそうだ。50巻くらいつづけてもいいのではないか。 (この項「「妻はくノ一」から移植)
追記
「大名やくざ」シリーズの新刊がでないので、このところ同じ著者の『若さま同心徳川竜之助シリーズ』を読んでいた。さきほど全13巻を読了。
<時は江戸時代末期。田安徳川家の十一男坊の徳川竜之助が、突然、南町奉行所の同心になりたいと言い出し、姓を福川と変え奉行所の同心見習いとしてさまざまな事件を解決する。次々に起こる不可思議な事件を解決するうちに「変な事件」専門とされ、頼りにされるようになっていく竜之助だったが、彼の前に葵新陰流「風鳴の剣」打倒を企てる刺客が次々と現れる>(Wikipedia)。
というストーリー。若さま同心・竜之助をとりまく「やよい」や「お佐紀」、「文治」などは楽しめるキャラクターなのだが、著者得意の、どうでもよい(失礼)謎解きが多く、正直かなりの部分をスキップ、ワープ読みした。「やよい」、「お佐紀」はもったいないなあ。