2014年 03月 16日
もういちど読む山川倫理 |
を読む。
山川出版社の高校倫理教科書を、一般の読者を対象に内容を深め、書き改めたもの。
(私はその昔「山川の日本史」にお世話になった)
教科書ももっているのでちゃんぽんで読んでいった。9割方はこちら。
価格も違うから当然と言えるが(1500円)、読み物としての体裁はこちらのほうがよい。
教科書と比べどの程度「内容が深め」られたか未確認だが、よい読み物となっている。
構成は高校倫理通り。
「現代社会と自己への道」「思索の源流」「西洋の近代思想」「日本の思想」「現代の倫理的課題」という5章構成。
西洋哲学史、中国・日本思想史の概説がコアで全体の3分の2近く。
人間の生き方に関連する思想の紹介にウェートを置いているが、帯に「さあ哲学をはじめよう!」とあるように広い意味での哲学史の概説の色合いが濃い。
内容は平易。しかし、おもしろく一気呵成に読んでしまう、とはいかなかった。
はじめのうちは少し苦しく、節ごと少しづつ読んでいった。最後の3分の1はほぼ一気呵成。
いろいろな哲学者、思想家が登場。
紙数の制限もあり、十全な再現とまでいかないところがあるのはやむをえないところ。
(182ページ「哲学史の専門家クーン」は「科学史の専門家クーン」の書き違いだろう)
しかし、各所で書き手の優秀さを感じた。
すぐれた思想の紹介がいろいろな個所に見られる。
高校生は見落とすかもしれない。
指導者の腕の見せ所か。
この高校倫理の内容を大学受験の試験科目とすることには疑問を感じる。
最も重要な部分は、Yes,Noの枠組みに入らないのではないか。
全体としてよい本。
専門家以外の人々はこの「教科書」を読むことにより、哲学史とその周辺について必要十分に近い理解と基礎知識をえることができると思う。
山川出版社の高校倫理教科書を、一般の読者を対象に内容を深め、書き改めたもの。
(私はその昔「山川の日本史」にお世話になった)
教科書ももっているのでちゃんぽんで読んでいった。9割方はこちら。
価格も違うから当然と言えるが(1500円)、読み物としての体裁はこちらのほうがよい。
教科書と比べどの程度「内容が深め」られたか未確認だが、よい読み物となっている。
構成は高校倫理通り。
「現代社会と自己への道」「思索の源流」「西洋の近代思想」「日本の思想」「現代の倫理的課題」という5章構成。
西洋哲学史、中国・日本思想史の概説がコアで全体の3分の2近く。
人間の生き方に関連する思想の紹介にウェートを置いているが、帯に「さあ哲学をはじめよう!」とあるように広い意味での哲学史の概説の色合いが濃い。
内容は平易。しかし、おもしろく一気呵成に読んでしまう、とはいかなかった。
はじめのうちは少し苦しく、節ごと少しづつ読んでいった。最後の3分の1はほぼ一気呵成。
いろいろな哲学者、思想家が登場。
紙数の制限もあり、十全な再現とまでいかないところがあるのはやむをえないところ。
(182ページ「哲学史の専門家クーン」は「科学史の専門家クーン」の書き違いだろう)
しかし、各所で書き手の優秀さを感じた。
すぐれた思想の紹介がいろいろな個所に見られる。
高校生は見落とすかもしれない。
指導者の腕の見せ所か。
この高校倫理の内容を大学受験の試験科目とすることには疑問を感じる。
最も重要な部分は、Yes,Noの枠組みに入らないのではないか。
全体としてよい本。
専門家以外の人々はこの「教科書」を読むことにより、哲学史とその周辺について必要十分に近い理解と基礎知識をえることができると思う。
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by omg05
| 2014-03-16 11:38
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