飛ばし読みスキル |
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2019年 10月 19日
「速読」は科学的に不可能だと証明される。最も有効なのは「飛ばし読み」スキルを上げること(https://hbol.jp/135636,2017.04.06) 速読は不可能(バークリの抽象観念批判のようだ)、有効なのは「飛ばし読み」スキルを上げること。そうでしょうな。ハウツー本はたしかに10分程度ですくいとれる。好きな時代小説なら、大事に読むので、1冊1時間半弱で読む(細かい背景説明などは即座にスキップ)。研究書は日本語でも苦戦。モノにもよるが、間歇的に読んでトータル5時間前後かかる。かなりの苦行。 本や論文は大量のデータの集積。そこから統計学でいう「十分統計量」を捉えるのが読みの目標。データを自分にとって操作可能なかたちにする。「メモ帳」などを利用、自分用データベースに蓄積(後で必要に応じて使用)。精読はポイント(読むべき箇所、章等)が決まった場合覚悟を決めて決行。苦行。手持ちの時間、エネルギーは有限。飛ばし読みスキルを手中にすべき。 在外研究中体験したこと。ご婦人がペーパーバックを読んでいた。短い定規を使い、一行づつ移動。アルファベットの文章は漢字+かな文に慣れた者からするとフラットで読みにくい。あちらの人もそうなのか、と変に納得。セミナーで院生がハンドアウトの論文の文章を読み上げていた。超ハイスピード。彼は各単語のトップしか発音していなかった(そのように聞こえた)。フルには発音せず。ある種の飛ばし読み。これは相当英語力をアップさせないと?だな、と感じた。巨人ぞろいの外国ラグビーチームと対抗するためには、小柄な日本チームには工夫が必要。それと同じことが英語を使った読書には必要と感じた。 上のブログによると、 本の内容をざっくりつかむ技術を海外では「スキミング」や「スキャニング」と呼び、ケンブリッジ大学などでも昔から教えられてきた由緒あるテクニック とのこと。短い要約を作る技術は議論や論文書きの際必須。この技術をわが国の大学の基礎科目で教えてもよさそうだ(すでに教えているか)。長い文章を複数の人間により手分けして読む技術はポピュラー。 追記 パラグラフ・リーディング(paragraph reading):英語論説文の読み方(https://keio-waseda.jp/ength02/#i-5) 「論説文は、序論、本論、結論から構成されるので、ディスコースマーカー(for example, in short等)を利用しながら各論からさほど重要でない文章と重要な文章を選別していき、重要な文章を中心に、筆者の意図を考えながら読み解けばパラグラフ・リーディング完了である」 上は大学入試の英文読解の技術を説明した文章からの抜き書き。論文の読み方もこれ。重要な文章をピックアップして論文の趣旨がわかるような短い要約をつくるーこれにつきる。論文をダウンロードして、ワード文献としてPC画面上で論文を読む。読むというのは、アンダーライン、メモ書き等を行うことを通して、要約ないし抜き書きを作ることである。著者の主要な論点は何か、それをつかむべく「読む」のである。すべての論文、著作をネット上で読めるようにしてもらいたい、可能ならば無料で、というのが私の希望。これまで授業ではパラグラフ・ライテイングの話をしてきた。時間的余裕があればリーディングについてもお話ししましょう。 追記 話は違うが、写真記憶(edetic memory)について(映像記憶とも訳される)。これは、目に映ったんものを写真をとるように記憶する力のこと。この能力を持つ人は実際にいて、それを生涯維持する人もいるが、多くの場合青年期に近くなると失っていくとのこと。かれらは、電話帳や教科書を1,2度見ただけで、写真にとったように見たものを脳内に保存することができる。畏友(先輩)が子供の頃この能力を持っていたと2,3年前聞いたのが最初(中学生の頃、ある出来事をきっかけにこの能力が失われたとのこと。よく聞くと彼は小学生の頃IQが200近いと診断されたとのこと。身近におわすサヴァン!?)。ネットを見ると、同様の能力を備えた人々の証言がある。数万人に一人といった割合のようだ。私のような普通人は、映像記憶のごく弱い形を保持していることになろうか。そのような人は備忘録を利用したり、USBメモリーなどを利用して記憶能力の弱さを補っている。なお、要約をつくる、もしくは文意をつかむ先天的能力についてはあまり聞かない(写真記憶の所持者(伝えられたエピソードから間違いなくそうだと思う)フォン・ノイマンなら、膨大な記憶から必要な情報を一瞬のうちに引き出せたかもしれない)。これについては、いずれ、あるいは(不完全なかたちでは)すでに、AIが働いてくれそうだ。 (工事中)
by omg05
| 2019-10-19 10:21
| memo
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